2010年11月7日日曜日

第1回Team OsiriX Japan Meetingの感想

神戸大学杉本先生の音頭の元、発足したTeam OsiriX Japanが2010年10月16日(土)に横浜パンパシフィックホテルでユーザーミーティングを開催しました。多くのOsiriXユーザーから医療現場でOsiriXをどのように活用しているかプレゼンがありました。ユーザーには個人のクリニック、中小総合病院、大手総合病院、大学病院等が含まれます。小から大までOsiriXのユーザーが現場でどのように活用しているかプレゼンがあったのです。

結論として参加費用3千円は余りに安すぎると感じたほど、素晴らしい内容のプレゼンばかりでした。参加費用3万円でもおかしくないほど、品質が高く、参考になる発表ばかりでした。参加したドクターは皆、発表内容にうなされるばかりで、感嘆している方が大変に多かったです。背後から熱さを感じたほどです。へえ~、ウワア~。。。。という声が頻繁に聞こえてきました。正直、ここまでユーザーが努力しているとは予想しておりませんでした。医療現場での若手教育への活用、手術前のシミュレーション、読影診断、患者さんへの説明、遠隔コミュニケーション、手術中の手技の確認、学術論文作成のための分析ツールとしての活用等、これでもかこれでもかというぐらいにKOパンチを食らいました。余りに地に足の着いた活用に驚き、地面に叩きつけられたような気がしました。予想を遥かに超えたユーザーの努力には感嘆するばかりでした。

OsiriXを推奨していますが、これは本当に自信になるものです。共通して言えるのは、ユーザーが超真面目な本物志向であることでした。OsiriXを医療の品質向上のためにどのように活用するかの1点につきます。医療の品質と言ってもいろいろな意味があります。見立て・診断行為の品質、治療行為(手術行為も含む)の品質、患者さんへの説明行為の品質、若手ドクター育成行為の品質等。。。。。 これら全ての品質向上にOsiriXをどのように活用しているか。。。。しかも、品質向上を経済的にどのレベルのコストをかけて実現していくか。。。OsiriXはフリーソフトです。しかし、世界で一番ユーザー数が多いDICOM Viewerであろうと思います。世界中のノウハウが凝縮されているフリーソフトです。侮れないな~と改めて思いました。ITの知識が多少あれば、凄いことが無料でできてしまうのですね。ユーザーの大半がコストはパソコン代だけで、いわゆるソフトにかかる費用を殆ど負担せずに仕組みを構築している先です。

凄いことを格安で作ってしまおうぜというMovementです。このMovementが大きくなると医療業界におけるコスト削減に大きく寄与することになるな~と改めて思いました。このMovementはわが社の社是とも合致するものです。よ~し、頑張って行こうと、Meeting以降、気持ちを引き締めました。

ちなみに発表された課題を下記に挙げます。

(1)OsiriXを用いたクリニックのiPad活用例
(2)OsiriXがつくる外科医目線と指導医目線:実践的手術シミュレーションと医学教育への活用
(3)Virtual Endo-Urographyによる後腹膜鏡下手術ナビゲーション
(4)乳癌領域のおけるOsiriXを用いた3D Image Reconstructionの有用性
(5)乳癌手術における術中画像支援 - Image Overlay NavigationとComputer Aided Surgery
(6)OsiriXを使った人体解剖とCTの統合による先駆的医学教育
(7)OsiriXによる医学教育 - ファイルメーカーとOsiriXの統合
(8)心血管系3D画像診断 FOVIA's HDVR OsiriX Plug-Inを用いた3D Visualizationの新しいかたち
(9)OsiriXの術中3DCT構築を用いた胸腔鏡下肺区域切除術
(10)Volumetryによる肝硬変の肝・脾容積測定の定義 - OsiriX画像解析の臨床研究への応用
(11)OsiriXを用いた整形外科領域における3次元画像構築

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