2010年12月16日木曜日

OsiriXのiPad活用例(手術室において)

OsiriXがインストールされたiPadの活用方法に関して思ったことです。東京都内の某大学病院にて現在、導入を検討して頂いておりますが、そこでの活用の主目的は手術中での画像の確認でした。患者さんへの説明の補足に使うことよりも、手術中での画像確認の方が利用価値があるとのことでした。なるほど~と思いました。

外科医が手術前にシミュレーションしたイメージと比較して手術を進められるのは大きなメリットではないかと思いました。画像が格納されたiPadを患者さんの体の上や横に置き、手術中の目線がずれない状況で実際と画像を比較しながら手術を進めていくことができるのですね。これは執刀医のためにもなりますが、見習い中の若手医師の学習にもかなり役立つのではないかと思いました。

手術室には他にも画像を確認できるモニターはありますが、執刀医の目線を変える必要があり、手術の手際が落ちます。その点、iPadであえば執刀医、周囲の若手見習い医師の目線を変えずに、画像を確認することが可能で、これは大変に便利でしょう。

当該大学病院でのこのようなアイデアは他大学でも検討されておりますし、師匠である杉本先生が国内外で既に実践していることでもあります。もはや、執刀医が自らのぶっつけ本番の職人芸に依存せずに、手術前のキチンとした画像シミュレーション、術中の画像と実際の比較等、キメ細かく進めて行くことが、手術の品質向上、若手医師へのノウハウの迅速な伝授、若手医師の成長を生み出す上で必要になっていくのではないかと思います。

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