2010年12月16日木曜日

脊髄脊柱管狭窄症

76歳の義理父に毎年慣例の腰痛が生じ、「1~2日寝て治す」と連絡があったのは2週間前でした。最寄りの総合病院に行って、X線撮影をして診察してもらったところ、「いつもの腰痛ですね。数日ゆっくり休んで様子を見ましょう。」との軽い返事でした。しかし、約10日経過しても治らず、むしろ悪化していくばかりでした。数日前に「歩行もできない状態だ」と連絡があったので、義理父宅に行ってみると、いや~大変な状況で、これがあの元気一杯の義理父かと思うほどでした。1人では歩行はできず、私が支えてやっと立っていられる状態でした。

神経ブロック注射でも打って、当面の激痛を抑えようと思い、最寄りの整形外科クリニックに行くことにしました。長い時間の触診の結果、院長先生曰く、「これは単なる腰痛ではない。脊髄に支障がある可能性がある。今、すぐにMRを撮って来て、またこちらに戻って来て下さい」と言われましたので、紹介状をもらい、2時間後に戸塚共立リハビリテーション病院にて、腰椎部及び頭部のMRI(1.5テスラ)撮影をしました。撮影終了後に、技師さんから「頭部は異常なさそうですが、腰は相当に悪そうですよ」と軽く指摘を受けました。覚悟して、クリニックに戻ると、先生はDICOMファイルが格納されたCD-RのViewerを起動して画像確認をした後、「う~ん、これは脊柱管狭窄症だ。痛みなどこの際、どうでもいい。膝下からの筋力低下が著しい。このままだと排泄行為に影響が出てしまう。神経に相当にダメージが来ているので即入院、手術しましょう」と言われ、横浜国立医療センターを週明けの月曜日に訪問しました。

診察の際、担当の整形外科の先生が、戸塚共立リハビリテーション病院で撮影したMRI画像が入ったCD-RをPCに入れて起動しようとしたのですが、なかなか数分経ってもViewerを起動することができず、「困ったな~、画像が見ることができない」と言って、動きが止まっている状態でした。そこで弊社のノウハウ登場(笑)。もはや黙っていることができず、「先生、こうしても見るのですよ」と操作方法を伝授致しました。そうすると、「イヤ~、助かりました。こうしても見るのですね~」と嬉しい返事です。そこでしっかりと、MR画像を見てもらい、「脊髄脊柱管狭窄症」で「即手術の状態だ。明日、手術です」と言われました。なお、診断の際は、X線フィルム画像はデジタイザーでスキャンされ、診察机のPACSのPCから見れるようにDBに格納されている状態でした。しかし、CD-Rに焼き込まれていたMR画像はDBに格納されず、CD-Rに格納されていた簡易Viewerにて画像を参照していました。この一連の流れは大変に勉強になりました。
X線画像では何の異常も無いように見えても、神経までは見えないのでやはりMRIの威力は相当に凄いです。MRI検査が無ければ、義理父は数週間後には垂れ流しになるところでした。X線画像では骨、椎間板の状態は悪くなく、年相応でした。しかし、MRI画像では脊柱管の神経がくたばっていることが明確に把握することができました。月曜日に診察、火曜日に入院、水曜日に手術という超特急の段取りでした。画像診断の重要性、有難さを今回は本当に感じました。

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